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血脈に刻まれた因縁

時は重男ゼリーベアの時代にさかのぼる。重男は小さい頃からガキ大将で、スポーツ特に短距離走とサッカーを好み、体育推薦で私立大学に進学した。

しかしその子、子宮ゼリーベアは非常に消極的で、運動を好まなかった。重男はそれを良しと思わず、子宮にサッカーやバドミントン、キャンプなど、いろいろなことをさせようとした。しかし、子宮はそれら運動に対し、全く興味を示さず、理解もできなかった。羽根のついた球を打ち返すという行為を理解するには、子宮はまだ幼かった。子宮は既に不登校児としては完成されていた。

時は流れ、子宮は内申という存在を揉み消すため、私立の中高一貫校に進学する。そこで子宮は、忌まわしき種目、バドミントンと再び相見える。視力があまり良くなく、スポーツが苦手で、コミュニケーション能力に大きな問題をもった子宮にとって、バドミントンはまさに、最大の障壁のような存在であった。幸い、バドミントンは年度末の頃に行われ、回数も少なかったため、なんとか事なきをえる。

そして新しい春、出会いの時。大学に進学した子宮を待ち受けていたのはまたしても必修の授業スポーツ科目だった。前期、後期のスポーツ実習、全8回の健康科学、それぞれ1単位。進級の条件はそのうち1単位以上の取得で、研究室所属の条件は3単位の取得であった。己のできない事、己に必要なことを深く理解していた子宮は、前期のスポーツ実習ではトレーニングを選択し、数回の欠席がありながらも90点の成績で単位を取得する。実際筋肉量も増えた。

一年後期、再度トレーニングを選択しようとするが、トレーニングは人気種目。前期に受講した子宮は受講できず、その間に他の種目も定員に達しつつあり、比較的緩そうな、因縁の種目バドミントンを選択する。教師はISKWという男であった。この講義は実技だけでなく、交流が重んじられ、対戦した人や練習してした人についてのことを逐一プリントに書き込むものであった。重男ににて面倒くさがりであった子宮は、ここで悪魔の発想、種目リセマラを思いつく。後期種目わけの時、先に再履修の学生が呼ばれたのを見ており、再履修なら先に選択できるのではないかと考えたのだ。そして、バドミントンを捨てた。

一年後期には並行してもう一つのスポーツ科目、健康科学があった。全く出席点を取らず、勉強もぜずテストを受けたため、追試験となった。その時、知人(他類であり、前期で健康科学落単が決定していた)に、健康科学を落とすよう勧められ、友情を重んじ、またテストで合格点を取れなかった事実を受け止め、追試験を受けないことを固く決意した。その目には一点の曇りもなかった。

必修の多い二年次を避け、三年次でのスポーツ科目の最履修を子宮は考えた。当初の予定では三年次の後期の、空いた時間の多い時に入れるはずだった(後期の科目の再履修であるので)が、しかし、三年から大きくカリキュラムが変わった。難解な単位の読み替え表を前に、子宮はリスクを減らすため、前期でのスポーツ科目(現.ウェルネス科目)の取得を目指した(その後出された読み替えによると、後期のものでも問題なかったし、ウェルネス実習か生涯ウェルネス実習かもあまり関係なかった)

ウェルネス科目が必修でなくなった事により、希望が通りやすく、見事健康トレーニングをとる事に成功し、単位取得への道を順調に歩んだ。健康科学も明らかに楽そうなものを選択でき、勝利を確信した。健康科学の前半4回が終わり、後半4回、新しい講師が降臨した。ISKWであった。奴の専門はバドミントンとメンタルヘルスであることを思い出した。前半と打って変わり、面倒な課題を出されまくった。ただの感想を書けばよかったものが、自身の悩みやストレス、それにより起こった状態などまで書かないといけなくなった。普段から自身についてあまり考えず、考えても今日は指が痛いていどである子宮にとっては、非常に難解であった。診断の結果としてはストレスが溜まっているが、自分が何にストレスを感じているのかは、全く分からなかった。ただ当然と思った選択肢を選んだら、ストレスが溜まっていて生活の質も低いという扱いを受けた。しかしたった4回、上手く乗り越え、これでおさらばと思ったら、最後にまためんどくさい課題を出された。有り余る才能によりそれらを撃破し、健康科学の単位取得を確信する。

残るは第二クォーターの健康トレーニングのみ。子宮ゼリーベアとスポーツ科目を巡る因縁の戦いが今、幕を降ろそうとしている。